ちょっとだけ不思議な昆虫の世界(3)

今回で2度目の引っ越しです。 さりげなく(Sally Genak)虫たちの不思議な世界を紹介しています。

2018年09月


このブログで何度も、さりげなく紹介してきたように、
枯れ葉のようなムラサキシャチホコやマエグロツヅリガは、
一般的に言われている隠蔽的擬態の範疇から外れて、
緑色の葉っぱの上で静止すると、下の写真のように目立ってしまう。

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左: ムラサキシャチホコ 宮古市・岩手(20130814)
右: マエグロツヅリガ 白岩森林公園・青森(20120721)

だから、このような擬態を、私はブログ内だけで通用する非食物擬態と呼んだ。

【ヒマがなくても擬態の話《4》 非食物擬態のたわいもない話】
   ↓   ↓   ↓
 http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2018-0117

 ⇒(長文なので、ヒマがあるときにお読みください)



一方、当然のことであるが、同じ枯れ葉に擬態する虫たちでも、
明らかに背景に溶け込んで、典型的な隠蔽的擬態になる例も沢山ある。


何故か、今年(2018)は、いつも以上にアケビコノハ(成虫)に出会った。
もしかしたら、さりげなくサーチングイメージが出来て、
林道を歩いていても、探しやすかったのかもしれない。

いや、むしろ「ムラサキシャチホコに擬態する枯れ葉(?)」を
必死に探していたのが原因かもしれないが・・・

【これは自然のイタズラなのか???】
   ↓   ↓   ↓
 http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2018-0714

 ⇒(追加の枯れ葉の写真については、後日まとめて紹介する予定です)





まずは、あちこちに枯れ葉が目立つツツジの生垣のよくある風景から・・・


アケビコノハ(ヤガ科)
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2018年9月3日 志賀坊森林公園・青森

この中に、アケビコノハ(の成虫:蛾)が写っている。
見慣れた人はすぐに分かるのだが、この子を探し出すのは難しい。

 ⇒これが隠蔽的擬態の典型例だと思う。







中央部分を拡大して撮ると・・・


アケビコノハ(ヤガ科)
イメージ 1
2018年9月3日 志賀坊森林公園・青森

頭を下にして静止しているのだが、この拡大写真でも、
下に見える頭部は、枯れ葉と区別がつかないほどである!!!

 ⇒冷静に考えてみると、この子が普通に飛んできて、
  ツツジの葉っぱに着地した瞬間には、少なくとも、
  この姿勢ではなかったはずだ。

この位置で頭を下にすると、より枯れ葉に見えやすいことを、
まるで知っているような静止姿勢なのだ。







続いて、もう1枚・・・


アケビコノハ(ヤガ科)
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2018年9月3日 志賀坊森林公園・青森

この写真も、中央部にアケビコノハが写っているのだが、
すぐに探しだせないのは、やはり隠蔽的擬態なのだろう。

 ⇒もちろん、近くには似たような枯れ葉が散在する!!!






そして、中央部分を拡大して撮ると・・・


アケビコノハ(ヤガ科)
イメージ 4
2018年9月3日 志賀坊森林公園・青森

この子も、6本の脚が全て隠れているので、
なかなか蛾であることを気づく人はいないだろう。
もちろん、野鳥類も・・・多分?

 ⇒実を言うと話は全く逆で、この写真を撮ったときには、
  虫に似た枯れ葉だと思ってシャッターを押したのだが、
  撮影直後に見たモニター画面で、アケビコノハであることに気づいて、
  ひとつ上の少し引いた写真を撮り直したのだ。



・・・と言うわけで、上の4枚の写真は、
ムラサキシャチホコやマエグロツヅリガとは、明らかに異なって、
よく探さないと発見できない隠蔽的擬態の典型である。






しかし、話はここで終わらない!?


アケビコノハ(ヤガ科)
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2018年8月12日 道の駅みわ・茨城

常夜灯から離れた駐車場で偶然見つけたアケビコノハなのだが、
当然最初は、付近に沢山落ちている「本物の枯れ葉」だと思った。

 ⇒この子が、ツツジのような小さな葉っぱではなくて、、
  大きな葉っぱの上にに静止していたら、ムラサキシャチホコや、
  マエグロツヅリガのようなイメージになるのだろうか?

私自身は、そのような光景を見たことがないのだが、
もしそうならば、まさに非食物擬態(仮称)である。


このように、枯れ葉擬態が「隠蔽的擬態」になるのか、
あるいは「非食物擬態(仮称)」になるのかは、
静止する背景によって変わってくる。

 ⇒ムラサキシャチホコやマエグロツヅリガが、
  枯れ葉の多い環境に静止していたならば、
  それは当然「隠蔽的擬態」の範疇になるからである。






ちなみに、普段は隠れて見えない後翅の模様は・・・?


アケビコノハ(ヤガ科)・・・再掲載
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2010年11月27日 三春PA・福島

枯れ葉のような模様の前翅とは全く異なって、
普段は隠されている後翅の表面は、鮮やかなオレンジ色である。

この模様は、捕食者の気配を察知して、飛び立った直後に見えるので、
おそらく捕食者の攻撃を一瞬の間躊躇させる働きがあるものと思われる。

【虫たちの生き残り戦略⑯ 捕食者を欺く(2) 大きな目玉模様】
   ↓   ↓   ↓
 http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2017-0507






さらに、この際なので、幼虫の写真も・・・!


アケビコノハ幼虫(ヤガ科)・・・再掲載
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2010年10月17日 弘前市・青森

このヘビのオバケのような幼虫の姿もあって、アケビコノハが、
一部(?)で「擬態の帝王」と呼ばれる理由なのである。

しかし、これだけのことをして(成虫も幼虫も!)外敵から身を守っても、
アケビコノハと言う種類が、そんなに個体数が多いわけでもなく、
大繁栄している種ではないのが、ちょっとだけ不思議な気がする。

むしろ、外敵に対する防御戦略を全く採用していないような種の方が、
個体数が多く、いわゆる普通種とされることがよくあるのだ。

まさにこれがちょっとだけ不思議な昆虫の世界なのかもしれない。







ヨモギ(キク科)は、日本全国どこでも見かける植物のひとつである。

道路わきに一面に生えていることも多いので、さりげなく通り過ぎてしまう。
しかし、立ち止まって慎重に探すと、葉っぱの上に、小さな虫たちが沢山見つかる。


今年(2018)の春にヨモギで見かけた虫たちを以下の記事で紹介した。

【ヨモギの葉っぱで見かけた虫たち】
  ↓   ↓   ↓
 http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2018-0706



今回は、それ以降に、ヨモギの葉っぱで見かけた虫たちを、撮影日順にまとめた。


トビイロツノゼミ(ツノゼミ科)
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2018年7月1日 座頭石・青森

前回(1)で掲載し忘れていたツノゼミで、
かなりヨモギに依存している種だと思う。

 ⇒小さすぎて、普通に歩いていたのでは、
  見つかりそうもないが・・・





スコットカメムシ(カメムシ科)
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2018年8月19日 座頭石・青森

晩秋のダムサイトに集まる常連のカメムシだが、
何故か、夏場の植物上ではあまり見かけない。

 ⇒おそらく、たまたまヨモギにいたのだろう。





コガシラアワフキ(アワフキムシ科)
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2018年8月19日 座頭石・青森

名前のとおり頭部が小さく、翅の先が丸くなっているアワフキで、
体色は黒色~赤色まで、かなり変異がある。

 ⇒ヨモギで見つかることが多いようだ。





ウスモンカスミカメ(カスミカメムシ科)
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2018年8月29日 座頭石・青森

似た種が多く、同定が難しいカスミカメムシの仲間だが、
この子は、ウスモンカスミカメで間違いないと思う。







シロオビアワフキ(アワフキムシ科)
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2018年8月29日 座頭石・青森

アワフキの成虫もややこしいが、翅に白いオビがあるので、
シロオビアワフキで、おそらく間違いないだろう。

 ⇒ヨモギでアワフキ類の幼虫の泡巣を見かけることはあまりない。
  たまたまヨモギで見つかっただけかもしれない。





ツマジロカメムシ幼虫(カメムシ科)
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2018年8月29日 座頭石・青森

上記のスコットカメムシと同様に、成虫はダムサイトの常連客だが、
最近は何故か、まり見かけなくなっているように思う。

 ⇒この子は、肉食性との噂もあるほどの不思議なカメムシだが、
  幼虫がヨモギにいるということは・・・?






多分セグロアオズキンヨコバイ(ヨコバイ科)
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2018年8月29日 座頭石・青森

名前のとおり、背中が黒っぽく、頭部は黄緑色のヨコバイで、
ネット情報では、やや珍品のようだ。

 ⇒・・・と思ったら、セグロ・アオズ・キンヨコバイではなく、
  アオ・ズキンヨコバイであったというオチ・・・(!?)





コガタアワフキ交尾中(アワフキムシ科)
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2018年9月3日 白岩森林公園・青森

体色の個体変異が大きく、明色型と暗色型に大別される。
写真は、まさに暗色と明色の個体が交尾している。

 ⇒知らなければ、異種間交尾と間違えそうだし、
  もっと知らなければ、この状態が交尾中とは気づかない。





カンタン(カンタン科)
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2018年9月4日 座頭石・青森

秋になると、ヨモギの生えた雑草地のあちこちで、
カンタンの鳴き声が聞こえる・・・これで夏が終わる?

 ⇒しかしそっと探しても、見つかるのは雌ばかりである。





ヨモギハムシ(ハムシ科)
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2018年9月4日 座頭石・青森

名前のとおり、ヨモギに大きく依存するハムシで、
産卵前の雌のお腹は、大きく膨れる。

 ⇒もともとクルミハムシほど扁平な体型ではないので、
  お腹が膨らんでも、あまり迫力はない(?)





アカアシカスミカメ(カスミカメムシ科)
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2018年9月4日 座頭石・青森

地味な体色の子が多いカスミカメムシの中でも、
特別によく目立つステンドグラス模様の美麗種である。

 ⇒しかし、美麗種とはいえ、細い葉っぱに静止していると、
  むしろ隠蔽的な色彩なのかもしれない。







この「光に誘引された甲虫類」のシリーズ最後は、
いわゆる普通種(?)とされる甲虫類。

 ⇒もちろん、希少種とか普通種と言うのは、
     絶対的な個体数の違いもあるのだろうが、
  むしろ、人間、特に虫マニアと言われる人たちに、
  発見されやすいかどうかも大きな要因かもしれない。




まずは、常夜灯で発見されやすい人気種、カブトムシから・・・


カブトムシ雄(コガネムシ科)
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2018年8月12日 道の駅みわ・茨城

この道の駅の常夜灯では、数個体の雄のカブトムシを見かけたが、
何故か、いずれもサイズが小さく、ツノも貧弱であった。

 ⇒もしかしたら、猛暑が影響しているのかもしれない【注】








カブトムシ雌(コガネムシ科)
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2018年8月12日 道の駅みわ・茨城

今回、この道の駅では沢山のカブトムシの雌を見かけた。

しかし、雄と同様に、やや小さめの個体が多かったような気がする。







多分スジコガネ(コガネムシ科)
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2018年8月12日 道の駅みわ・茨城

コガネの仲間は、最初から写真同定はギブアップしている。

ネット情報では、左右の上翅に、4本ずつの縦筋が入ったコガネムシで、
全身が緑色のもの、茶色っぽいものなど、色彩には変化が多いとされる。

成虫は針葉樹の葉を食べ、灯火にもよく飛んでくるようだ。








多分コフキコガネ(コガネムシ科)
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2018年8月13日 道の駅みわ・茨城

大型のコガネムシで、翅にあまり粉は見えないが、
おそらくコフキコガネだろう。

ネット情報では、前種と同様、色彩に変化が多いとされる。







ゴモクムシの仲間(オサムシ科)
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2018年8月14日 道の駅みわ・茨城

さりげなくピンボケのこの写真では、ゴモクムシの仲間(左側)であることしか分からない。

脚が黄色っぽいのも、ほとんどの種の特徴のようだ。


友人K氏によると、隣(右側)に写っている小さい方は、
スジコガシラハムシダマシ(ゴミムシダマシ科)だろうとのこと。







セアカヒラタゴミムシ(オサムシ科)
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2018年8月14日 道の駅みわ・茨城

名前のとおり、胸部が赤いゴミムシで、
写真の子が、おそらく典型的な外観なのだが、
その他にも、下記のように4種の色彩変異個体がいるようだ。

 ① 前胸背板のみが赤色のタイプ(今回の写真)
 ② 前胸背板が赤色で上翅に赤色部があるタイプ
 ③ 前胸背板・上翅とも黒色のタイプ
 ④ 前胸背板が黒色で上翅に赤斑のあるタイプ


・・・と言うわけで、「どこがセアカだ」という感じなのだが、
これこそが「ちょっとだけ不思議な昆虫の世界」なのだろう。







オオゾウムシ(オサゾウムシ科)
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2018年8月14日 道の駅みわ・茨城

体長が3cmにもなる大型のゾウムシで、見かけるとちょっとビックリ。

個人的な感想として、「これで飛べるのか?」という雰囲気だが、
常夜灯にいるということは、飛んできたのだろう。

 ⇒一度、飛んでいる姿を見たいものだ。





【注】友人K氏からのメール連絡でも、
   今年の夏に見かけたナミアゲハやキタキチョウ、
   ミドリヒョウモンは、一瞬「別種か?」と思うほど、
   小さな個体が目立ったようだ。


夜、常夜灯に集まってくる甲虫類も、たまには、
あまり見かけない種類が来ることがもある。

そんな希少種と言われる虫たちの多くは、
前回のクワガタの仲間のように、人気があるわけではないので、
ライバルの家族連れ(!)が誘引されて来ても、
虫かごに入ってしまうことはないので、彼らの去ったあとでも大丈夫だ・・・?





最初は、あっと驚くオオキノコムシ!!


オオキノコムシ(オオキノコムシ科)
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2018年9月3日 城ヶ倉・青森

全身が黒色で、前後(?)にオレンジ色の大型の種類で、
日本特産種とされるが、生息地域は限られ、個体数も少ない。

 ⇒正確には、前胸と肩、前翅の端がオレンジ色で、
  前胸部には黒い紋がちりばめられている。


図鑑やネット写真のカッコイイ姿を見るたびに、
一度は出会ってみたいと思っていたのだが・・・

 ⇒サルノコシカケを探せば見つかるとのことだが、
  肝心のその大型のキノコが、なかなか見つからない。







オオキノコムシ(オオキノコムシ科)
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2018年9月3日 城ヶ倉・青森

ネット情報では、近年ブナ林の乾燥が目立ち、
サルノコシカケなどの多孔菌類の減少とともに本種も激減したとされる。

この子は、おそらく別個体で、活発に歩き回っていたが、
突然足を滑らせて横転し、自分では起き上がれなくなった。







オオキノコムシ(オオキノコムシ科)
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2018年9月3日 城ヶ倉・青森

これが、そのときの写真で、中脚と後脚に、
まるで花粉のようなオレンジ色の粉(?)が付着しているのだろうか?

 ⇒裏側(腹側)は、真っ黒であることが分かった。







あまり知られていない危険な虫もいる。


キイロゲンセイ(ツチハンミョウ科)
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2018年8月1日 道の駅みわ・茨城

チラッと見ると、カミキリムシやジョウカイに似ているが、
この子はツチハンミョウ科に属するので、体液に有毒なカンタリジンを含む。

 ⇒カンタりジンの哺乳類に対する毒性は高く、
  昆虫類の持つ有毒成分の中でも、トップクラスになるとされる。

だから、カミキリだと思って、手で強く掴んだりすると、
水泡性皮膚炎を起こす可能性があるので、注意が必要だ。

当然、キイロゲンセイは、野鳥類に食べられることはなく、
名前のとおり、黄色っぽい体色は、よく目立つ警戒色である。







キイロゲンセイ(ツチハンミョウ科)
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2018年8月13日 道の駅みわ・茨城

ツチハンミョウ科と同様に、ハチの巣に寄生するとされ、
キイロゲンセイの宿主は、ハキリバチの仲間である。

ツチハンミョウの仲間がハチの巣に入り込む際には、
かなり不思議な(人間が考えると!)ミラクルな段階があるようだ。

【千載一遇!? マルクビツチハンミョウの交尾】
   ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150406/1/







続いて、現在では珍品になりつつある(?)ガムシの仲間。


多分ヒメガムシ(ガムシ科)
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2018年8月13日 道の駅みわ・茨城

ガムシの仲間は外観がほぼ同じで、写真同定は難しいが、
撮影時に、およそのサイズを覚えておくことが重要(?)である。

この子は、撮影時の記憶で、かなり小さく感じたので、
サイズ的にはヒメガムシの可能性が高い。

 ⇒ちなみに、ガムシの仲間4種は、以下のように体長で同定可能だ。
  ヒメガムシ:   9~12mm
  コガムシ:   15~18mm
  エゾコガムシ: 16~18mm
  ガムシ:    32~35mm


ゲンゴロウ類とは、後脚の形状で識別可能であり、
ガムシ類は、後脚がオール状になっていない。

 ⇒だから、6本の脚をバラバラに動かして泳ぐので、
  ゲンゴロウほど上手に前進できないようだ。







多分エゾコガムシの仲間(ガムシ科)
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2018年8月18日 田沢湖・秋田

この子は、以下の理由でエゾコガムシの可能性が高い。

下の方に写っているテントウの仲間と体長が比較でき、
おそらく、テントウの3倍以上のサイスがあるようなので、
コガムシかエゾコガムシと言うことになる。

 ⇒ネット情報では、サイズが似ている両種の場合は、
  は脚の色の違いで識別可能とのこと。

そこで、写真をよく見ると、脚は全て真っ黒であり、
撮影場所が山地と言うこともあって、写真の子は、
かなりの確率で、エゾコガムシであると言える。

もちろんエゾ~と名付けられているが、
実際には九州(の山地)でも生息しているようだ。



ちなみに、大型のただのガムシも珍品である。

【多分ガムシ これまで出会うことのなかった珍品?】
   ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20160929/1/







良く知られているように、クワガタの仲間も光に誘引される。

ただ幸か不幸か、クワガタは子供たちにも大人気で、
常夜灯には、虫以外にも「虫好き家族」が集まってくる。

ただ私は、写真を撮るだけなので、現場で数が減ることはないが、
多くの子供たちが来ると、「アッと」言う間に、
クワガタ達は、虫かごに移動することになる。


クワガタの仲間は、雄ならば同定は楽にできるが、
雌には有力な同定ポイントがなく、そう簡単にはいかない。

 ⇒子供達には、理由をはっきり告げてから、
  なるべく雌は採らないように言うのだが・・・



今回の掲載写真に関しては、雄は全く問題ないのだが、
雌はあまり自信がないので、種名の前に「多分」を付けた。


ミヤマクワガタ雄(クワガタムシ科)
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2018年8月12日 道の駅みわ・茨城

個人的には、超人気種のオオクワガタよりも、
何となく風格があって、ミヤマの方が好きだ。

 ⇒実は、生きているオオクワガタを見たことがないので、
  その凄さが分からないだけなののかもしれない。








ミヤマクワガタ雌(クワガタムシ科)
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2018年8月12日 道の駅みわ・茨城

クワガタ類の雌の同定には勇気(?)がいるが、
ミヤマの場合には、オオアゴの形状が、
他種よりも目立って太いので、比較的簡単に同定できる。

 ⇒サイズ的にも、隣のクサギカメムシと比較すると、
  かなり大きいことが分かる。








ノコギリクワガタ雄(クワガタムシ科)
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2018年8月12日 道の駅みわ・茨城

写真では分かりにくいが、オオアゴ(の内側)がノコギリ状になっている。

見た目が異なる3タイプがあるのが、ちょっとだけややこしい。







多分ノコギリクワガタ雌(クワガタムシ科)
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2018年8月15日 道の駅みわ・茨城

他のクワガタ類の雌との明確な識別点はなさそうだが、
まるまるしている感じで、茶色っぽいのが特徴である。

 ⇒大きさの比較できる写真は、撮れなかった。
 






アカアシクワガタ雄(クワガタムシ科)
イメージ 5
2018年8月18日 田沢湖・秋田

この子は、あまり脚が赤っぽくないが、
山地性のアカアシクワガタで間違いないだろう。

残念ながら、今年は雌に出会うことはなかった。







多分コクワガタ雌(クワガタムシ科)
イメージ 6
2018年8月12日 道の駅みわ・茨城

おそらく最も普通に見られる種類だと思うが、
残念ながら今年(2018)は、雄に出会うことはなかった。

よく似たヒラタクワガタ雌とは、サイズの違いだけでなく、
前脚脛節がほとんど湾曲しないので、識別可能である。

 ⇒隣のコガネの仲間と比較すると、
  かなり小さいことが分かる。






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