ちょっとだけ不思議な昆虫の世界(3)

今回で2度目の引っ越しです。 さりげなく(Sally Genak)虫たちの不思議な世界を紹介しています。

2019年03月


虫の写真を撮るために、車を走らせていると、感動する景色に出会うことがあります。

今回「何か選抜ベスト5」シリーズに掲載するため、過去の風景写真ホルダーを探しましたが、
多くは山や湖や滝がある景色で、明らかに虫たちの写真を撮り終わった頃のものでした。

 ⇒付近に虫が少ないことが原因なのか、ただ単に川が写っている写真の数は、
  あまり多くないことが、改めて確認できました。

それでも、数10枚かの写真が出てきましたので、この機会にベスト5を選択してみました。







第5位: 吉野川
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2006年10月8日 三好郡・徳島

徳島に住んでいたころ、車で出かけるときには必ず見る景色で、
この雄大な(?)流れに、潜水橋がよく似合います。

 ⇒今更ながら、懐かしい景色ですが、雨男の私が出かけるときは、
  いつも、こんな感じなのです。








第4位: 福島潟(大通川?)
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2012年7月1日 福島潟公園・新潟

背景に山がなければ、タイやベトナムの水田地帯のような雰囲気です。

 ⇒もちろん、行ったことはないのですが、
  その川にはタガメの仲間がいて、
  ときどき食卓に出てくるのかもしれません。








第3位: 宮良川
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2004年1月12日 石垣島・沖縄

河口付近の海水と真水が適度に入り混じったような場所で、
マングローブとヤシガニと巨大なシジミがキーワードの景色です。

 ⇒もう一度行ってみたい場所のひとつです。







第2位: 奥入瀬渓流
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2014年8月14日 十和田市・青森

これまでの写真とは雰囲気が一変した写真ですが、こんな渓流沿いの道は、
虫(特にツノカメ類)が沢山いるような気がするので、ゆっくり歩きます。

 ⇒さすがに奥入瀬渓流だけは、観光客が多すぎて落ち着いて写真を撮れません。







第1位: 梓川
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2015年5月11日 松本市・長野

これまで、徳島県、新潟県、沖縄県、青森県の川でしたが、
私の中で第1位になるのは、やはり梓川です。

 ⇒梓川は、槍ヶ岳に源を発し、上高地(大正池)、奈川渡ダムを経て、
  松本市内で、写真のような河岸段丘を形成します。









体のサイズがもう少し大きければ、虫好き少年(少女も!)にとって、
憧れの人気者になっているかもしれないような虫たちがいます。

今回は、そんな小さな虫たちを選んで、ランク付けをしてみました。

 ⇒ただ、普通のカメラで撮ってから、トリミングして拡大して写真なので、
  実際の大きさを比較できるものが写っていません。





第5位: ヨツスジヒメシンクイ(ハマキガ科)
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2010年8月7日 だんぶり池・青森

蛾の仲間では、比較的珍しい薄紫色の前翅に、4本の白線が目立ちます。
さらに、両サイドには白黒の縞模様があり、翅が内側に巻き込まれて、
ロケットの噴射口のようなイメージがあります。

 ⇒一般的な警戒色とは言えない微妙な青色ベースなのですが、
  緑色の葉っぱの上にいても、遠くから見つけることができます。


小さなハマキガの仲間にしては例外的な複雑な模様が見事と言うしかありませんし、
もう少し大きなサイズだったら、(私の)憧れの蛾になっていたかもしれません。









第4位: オジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科)
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2011年6月10日 ひたちなか市・茨城

先を歩いていた娘(次女)は、このゾウムシを見つけたとき、
「あっ、パンダゾウムシがいた!」と、走って戻ってきました。

白黒のツートンカラーの虫たちは、意外に少ないと思いますが、
実は、このゾウムシ君、全体の地色は黒一色で、
一部に、鱗毛(りんもう)という細かい毛が密生するので、
その部分が白くなっているだけなのです。

 ⇒特に、この写真のように、脚が見えにくいと、
  ますますパンダのイメージになるようです。

私には、鳥の糞のように見えますが・・・








第3位: ドロハマキチョッキリ(オトシブミ科)
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2017年9月25日 酸ヶ湯温泉・青森

比較的有名な美麗種アカガネサルハムシに似たイメージですが、
明らかに頭部の先端(口吻)が長くなっているので、オトシブミの仲間です。

 ⇒この写真では赤銅色が目立ちませんが、
  典型的な金属光沢で、直射日光が当たると、
  キラキラがより強調されます。








第2位: キジラミの仲間(キジラミ科)
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2016年7月6日 城ヶ倉・青森

こんな風に、黄色と緑の組み合わせの虫は、多くないと思います。

種名をネット検索すると、ナシキジラミが一番近いようですが、
残念ながら、灯火に飛来した個体なので、寄主植物は不明です。








第1位: ヒメカマキリモドキ(カマキリモドキ科)
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2013年8月31日 矢立峠・秋田

カマキリモドキの仲間は、本家のカマキリとは全く異なる種類で、
アミメカゲロウ目(旧・脈翅目)に属する昆虫です。

 ⇒この写真では、ちょっと分かりにくいのですが、
  前脚(カマ?)の折りたたみ方と、下半身が微妙に違います。


姿かたちが、カマキリに似ていても、あまり有利な点はなさそうで、
全く偶然に姿かたちが似ているだけである可能性が高いと思います。

 ⇒ですから、カマキリにベイツ型擬態しているのではないようです。


ワイングラスの中にアブラムシの付いた植物の小枝を入れて飼育すると、
なかなか良い雰囲気になります・・・?!

 ⇒ん! それじゃ、小さい方が人気者ですね?









前々回の「○○湖ベスト5」に続いて、今回は「△△池(沼)ベスト5」です。

パソコンに保存されているこれまでに撮った「池」や「沼」の写真を、
自画自賛で選択して、ランク付けしてみました。

 ⇒明らかに「湖」よりも小さくて浅い「池」の周辺には、
  湿地性植物や水草が繁茂していることが多いので、
  必然的に沢山の虫たちの姿を見ることができます。

しかし、偶然(4・3・2位)か、あるいは必然(5・1位・ランク外なのか)か、
今回選択した7枚の写真の池(沼)周辺には、虫たちの姿はあまり見られませんでした。





第5位: 地獄沼
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2012年10月22日 酸ヶ湯温泉・青森

東北大学の植物園から少し国道を歩いただけで、こんな景色が目の前に現れます。
春夏秋冬、いつでも様々な風景を楽しむことができます。

 ⇒この場所は、駐車スペースがあるので、観光客の撮影スポットにもなっています。

周辺には、硫黄の匂いが強く、そのせいか、トンボも含めて、あまり虫たちの姿は見えません。
  






第4位: ベンセ沼付近と岩木山
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2010年4月9日 つがる市・青森

津軽半島の中央付近の日本海側にある湖沼群のひとつで、
付近にニッコウキスゲの群落があることでも有名です。

 ⇒遊歩道も整備されていますが、なかなか維持・管理が大変そうです。









第3位: 鏡のような牛留池
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2010年9月27日 乗鞍高原・長野

乗鞍岳が噴火してできた溶岩台地にある針葉樹に囲まれた静かな池です。
水面が鏡のようになることが有名で、快晴の日には乗鞍岳も写り込みます。

 ⇒残念ながら、この日は乗鞍岳は見えませんでしたが、
  見事に周囲の針葉樹が写り込んで、写真の上下が迷うほどです。








第2位: アヤメ平の池溏
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2007年8月13日 尾瀬・群馬

池塘(ちとう)とは、高層湿原が形成されるときに、堆積した泥炭層の隙間に、
水がしみ込んで出来た水たまりで、その間隙は地下の水路でつながっており、
泥炭層の一部が浮島として浮遊することもあります。

背景に見えるのは、東北地方の最高峰(2,356m)の燧ヶ岳(山頂が福島県)です。

 ⇒この雰囲気は、誰が撮っても同じようになりますが、
  やはり晴れた日の撮影の方が、青色が強調されてベストだと思います。








第1位: ミクリガ池と立山連峰
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2001年8月17日 室堂・富山

ミクリガ池は、室堂平の周辺にある火口湖群の中の最大・最深の池です。
立山黒部アルペンルートの室堂駅(トロリーバス)を出て、遊歩道を10分ほど歩くと、
この迫力のある景色にぶち当たりますが、そのときの感動は今でも覚えています。

 ⇒やっぱり、日本の池ベスト5の第1位は、この「ミクリガ池」ですね。
  まるで、絵にかいたような写真(?)です。

(ときどき、チョウが飛んできますが、タカネヒカゲではなさそうでした)



なんだか、みんな(少しだけ)若い頃に撮った写真ばっかり・・・







恒例の(?)のランク外の特殊な(?)池の写真です。


ランク外: お釜対決(?)
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上: 蔵王のお釜 2005年8月18日
下: 草津のお釜 2006年8月15日

一般の人は、近づくことができない池だと思いますので、
誰が撮っても、こんな雰囲気になります。・・・(多分)

もちろん、周辺には虫たちの姿は見えません。






今回は「シャッターチャンス」ベスト5ですが、あくまでも自画自賛の写真です。

しかも、特定の虫たちを狙って、シャッターチャンスをずっと待ち続けて、
ようやく撮ることができた(プロのカメラマンのような)写真ではありません。

 ⇒本当に、たまたまその場所に居合わせて、
  さりげなくシャッターを切ることができた写真です。






第5位: ミヤマカラスアゲハ集団吸水(アゲハチョウ科)
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2016年7月23日 十石峠・長野

本種が2~3匹が同時に吸水している場面には何度か遭遇しています。
しかし、こんなに沢山の個体が、一ヵ所で吸水しているのは初めて見ました。

 ⇒外国の超の写真集で、よく見かけるモルフォチョウの集団吸水も、
  こんなイメージなのかなと思いましたが・・・








第4位: ヒゲコメツキ(コメツキムシ科)
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2017年6月17日 矢立峠・秋田

髭(触角!)を広げているだけでも珍しい瞬間だと思いますが、
この子は、翅まで開いて大サービスしてくれました。

 ⇒もちろん写真撮影時に、特に驚かせたりはしていません。








第3位: ムモンホソアシナガバチ集団越冬(スズメバチ科)
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2016年10月20日 ひたちなか市・茨城

アシナガバチの仲間は、女王のみが越冬し、春に新しく巣作りを始めます。

越冬は基本的に単独で行うことが多いようですが、ムモンホソアシナガバチは、
樹木の洞穴や隙間に集団で越冬することもあるようです。

 ⇒私は知りませんでしたので、湖の状況を見かけたときは、ちょっとだけビックリ!!!








第2位: トビズムカデ交接?(オオムカデ科)
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2016年5月8日 石岡市・茨城

さりげなく、ネットで調べてみても、このような写真は全く見当たりません。

写真では分かりにくいのですが、下の個体は仰向けになっています・・・交尾? 捕食?

 ⇒ネット情報では、ムカデの仲間は雌雄で体格差はないとされていますが、
  明らかに下の個体は、体長が半分ほどしかないようです。


(詳細は、以下の過去記事をご覧ください)

【かなり不思議なムカデの行動 】
   ↓   ↓   ↓
 http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2016-0530







第1位: シロシタホタルガ(ホタルガ科)
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2016年7月23日 十石峠・長野

基本的にホタルガの仲間は、翅を閉じて静止している写真が多いのですが、
この子は、何故か翅を開いていたので、慌てて撮りましたが、まるで展翅標本のようです。

 ⇒改めて写真を見ると、後翅表面の白い模様が和風(?)ですが、
  胴体の青白い部分と頭部の赤色と対になって、有毒の雰囲気を醸し出しています。


・・・と言うわけで、選択基準不明の自画自賛の第1位写真でした。







虫の写真を撮るために、日本のあちこちを車中泊しながらウロウロしていると、
さりげなく感動する景色に出会うことがあります。

この「何か選抜ベスト5」シリーズ掲載のために、過去の写真ホルダーを見ていると、
沢山の○○湖や△△池の写真が保存されています。

 ⇒一般的に湖と池は、面積と水深の違いによって分類されますが、
  池の方は、さらに周辺の植物の生え方によって、沼とか泉などと呼ばれます。
  ただ、ネット情報によると、その区別は明確ではなく、例外(?)もあるようですが・・・




今回は、自画自賛の「○○湖の写真ベスト5」を紹介したいと思います。




第5位: 宇曽利湖 
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2008年10月22日 恐山・青森

学生時代に訪れたときは、こんな景色と周辺の不気味な雰囲気から、
おそらく「もう2度と来ることはない場所なんだろうな!」と、
勝手に決め込んでいました。
しかし、10年ほど前から弘前市内に住むようになってから、
虫の写真を撮りやすい林道があるので、ふと気が付くと毎年来ています!!!

 ⇒この湖の水素イオン濃度はpH3.5なので、棲息する魚類はウグイ1種のみで、
  その他の昆虫などの生物も、限られた種のみが確認されているようです。








第4位: 阿波池田ダム湖 
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2007年1月2日 三好郡・徳島

このあまりも無名な湖は、四国の真ん中にあるので、以前徳島市に住んでいた頃は、
四国のどこへ行くにも、さりげなく通り過ぎていました。

この日は、正月休みを利用して道後温泉に出かけた帰り道でしたが、
普段見かけたとののない「墨絵」のような景色が目の前に現れました。
駐車スペースに車を停めて、窓からさりげなくカメラを向けました。

 ⇒もちろん、上の写真はカラー写真です。









第3位: 倶多楽湖
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2014年6月30日 登別温泉・北海道

登別温泉近くににあるマニアに人気のカルデラ湖で、流入・流出する河川がありません。
そのため、水質がきわめて良好で、透明度は摩周湖に次いで2位とされています。

 ⇒確か、昔は「幻の湖」と呼ばれていましたが、周辺へのアクセス道路ができて、
  一般の観光客も、(限られた場所からですが)見ることができるようになりました。








第2位: 池田湖
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2010年1月10日 指宿市・鹿児島

南国的なイメージが漂う池田湖は、九州最大のカルデラ湖です。
背景には、以前「富士山に擬態する山」で紹介した開聞岳が見えます。

この雰囲気なので、謎の生物「イッシー」が棲むと言う噂話があり、
さらに、ウナギとは同属別種のオオウナギが生息する神秘的な湖なのです。

 ⇒オオウナギは、背中側は黄褐色の地に黒褐色のまだら模様があり、
    体長が最大で2m、体重は20㎏にもなるので、
  これが「イッシー」の正体であるという説もあるようです。








第1位: 金色の洞爺湖
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2014年7月2日 オロフレ峠付近・北海道

やはり、この写真が「ベスト5」のダントツの1位だと思います。

登別温泉から洞爺湖方面へ抜ける近道、オロフレ峠越えの道道2号線を走行中、
あたりが薄暗くなって、虫の写真が撮りにくくなってきた夕方、ふと気が付くと、
前方に金色に輝く湖が見え隠れするのに気づきました。

 ⇒展望台のような駐車場スペースに車を停めて、写真を撮りました。
  かなり神秘的な・・・息をのむような光景でしたが、こんな光景は、
  いくつかの条件が同時に起こらないと見られないはずです。

  多分、洞爺湖の上空には雲が少なく、
  夕日が直接、湖面を照らしているのでしょう。
  私がいる峠付近の上空は、厚い雲が垂れ込めています。
  風がなく、湖面が鏡のようになっているので、
  これだけ見事に太陽光を反射してるのだと思います。

(詳細は、以下の過去記事をご覧ください)

【金色に輝く湖】
 ↓ ↓ ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20140819/1/







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