ちょっとだけ不思議な虫たちの中には、怖そうに見えないのに、
実は、素手で触ったりすると大変なことになる「本当は怖い虫」がいます。
⇒よく知られている「怖そうで本当に怖い虫」は、
派手な色で、見るからに怖そうな外観をしているので、
おそらく誰も触ろうとしません・・・(次回写真を紹介します)。
派手な色で、見るからに怖そうな外観をしているので、
おそらく誰も触ろうとしません・・・(次回写真を紹介します)。
しかし、今回紹介する虫たちは、外観的には危険なイメージはありませんので、
普通に素手で掴んでしまうと、ひどい目にあうことになります。
今回は、そんな「怖くなさそうで本当は怖い虫たち」のベスト5です。
第5位: アオバアリガタハネカクシ(ハネカクシ科)
2011年5月20日 志賀坊森林公園・青森
2011年5月20日 志賀坊森林公園・青森
昔から「やけど虫」として知られているアオバアリガタハネカクシは、
一見アリのように見える小さな細長い虫です。
一見アリのように見える小さな細長い虫です。
和名は、上翅(短い!!)が青色であることに由来しますが、
上の写真では、中心部分の翅は黒っぽく見えます。
上の写真では、中心部分の翅は黒っぽく見えます。
⇒体液に皮膚炎をおこす有毒物質(ペデリン)を含むので、
素手で触ると、痛みや水ぶくれなどの症状が表れます。
素手で触ると、痛みや水ぶくれなどの症状が表れます。
第4位: キイロゲンセイ(ツチハンミョウ科)
2018年8月1日 道の駅みわ・茨城
よく似た安全な種も多いのですが、キイロゲンセイはカンタリジンという毒を持ち、
体液が人の皮膚につくと水ぶくれができて、痛みを感じると言われています。
体液が人の皮膚につくと水ぶくれができて、痛みを感じると言われています。
⇒一見するとジョウカイボンのようなイメージですが、
実際にはツチハンミョウの仲間の比較的珍しい種で、
灯火に集まることが知られています。
実際にはツチハンミョウの仲間の比較的珍しい種で、
灯火に集まることが知られています。
第3位: イヨシロオビアブ(アブ科)
2014年8月9日 だんぶり池・青森
2014年8月9日 だんぶり池・青森
真夏の林道に窓を開けて駐車すると、アブの仲間が車内に入り込んで来ますが、
少し大きめのハエくらいに思っていると、ひどい目にあいます。
少し大きめのハエくらいに思っていると、ひどい目にあいます。
アブの仲間は、夏には露天風呂のゆっくり浸かっていると、
いつの間にか大群でやってきて吸血する「嫌われもの」です。
いつの間にか大群でやってきて吸血する「嫌われもの」です。
⇒アブは、蚊のように皮膚から直接吸血するのではなく、
鋭い口器で皮膚をカットして、流れ出てくる血液を舐めるのです。
鋭い口器で皮膚をカットして、流れ出てくる血液を舐めるのです。
第2位: 多分ヒメツチハンミョウ(ツチハンミョウ科)
2010年9月26日 乗鞍高原・長野
全身が紺色の金属光沢で、腹部は大きくてやわらかく前翅からはみ出しています。
この姿かたちから容易に想像されるように、動きが鈍くノロノロと歩きます。
この姿かたちから容易に想像されるように、動きが鈍くノロノロと歩きます。
⇒きれいな虫なので、素手で触ってしまいそうですが、
脚の関節部分から有毒の黄色い液体を滲みださせることがあります。
脚の関節部分から有毒の黄色い液体を滲みださせることがあります。
この液体には、有毒のカンタリジンが含まれていますので、
キイロゲンセイよりもひどい水疱性皮膚炎を引き起こすようです。
キイロゲンセイよりもひどい水疱性皮膚炎を引き起こすようです。
やっぱり、第1位は、自らが経験した「見た目は怖くない虫」です。
第1位: ムラサキイラガ幼虫(イラガ科)
2010年9月2日 だんぶり池・青森
人間の身近にいて、恐ろしい虫は、スズメバチとイラガ類の幼虫だと思いますが、
いずれも、見るからに怖そうな姿をして、普通の人は近づくことはありません。
いずれも、見るからに怖そうな姿をして、普通の人は近づくことはありません。
しかし、ムラサキイラガの幼虫だけは、普通の丸っこいイモムシに見えます。
⇒かなり前の話ですが、私もシジミチョウの幼虫だと思って、
思わず素手で触ってしまったことがあり、そのときは、
その場で飛び上がるほどの激痛を感じました。
思わず素手で触ってしまったことがあり、そのときは、
その場で飛び上がるほどの激痛を感じました。
次回は、逆に「怖そうで怖くない虫たち」のベスト5です。