基本的にチョウを撮ることは少ないが、偶然葉っぱの上に静止していたり、
目の前を優雅に飛んでいれば、さすがに無視するわけにもいかないので、
静止場所まで移動して、さりげなくシャッターを押したりする。
今回は、こんなことは滅多に起こらないことなのだが、
(・・・と言うより、奇跡的な偶然が重なって!!)、
普段はほとんど見かけないシジミチョウが、
30分ほどの間に、何と4種類も目の前に現れたのだ。
以下、撮影順に4種の写真、今回は撮影時刻も!!
ウラナミアカシジミ(シジミチョウ科)
2019年7月29日06時45分 座頭石・青森
最初に見かけたのは、翅の裏面が複雑な模様のやや珍しいウラナミアカシジミ。
アカシジミと言うより、オレンジ色をベースにしたシジミチョウで、
後翅の先端(?)は、より濃いオレンジ色で、黒い尾状突起の先端は白い。
後翅の先端(?)は、より濃いオレンジ色で、黒い尾状突起の先端は白い。
ネット情報: ウラナミアカシジミ Japonica saepestriata
年1化で、成虫は初夏(北国では真夏?)にのみ出現する。
幼虫は、ブナ科植物の葉を食べる。
今回紹介する4種のシジミチョウの仲間は、いずれも後翅後端に、
尾状突起を持っているが、一体どんな意味があるのだろうか?
尾状突起を持っているが、一体どんな意味があるのだろうか?
先端が白くなった2本の尾状突起が、まるで触角のように見え、
その付け根にある黒い点は、目を連想させる。
また、翅の裏面にある点線のようなしま模様が、その部分に集まり、
近づくと、その2本の突起を、ゆっくり交互に(触角のように)動かす。
多くの捕食者は、おそらく写真の左方向に飛び立つと予測するので、
予測が全く外れてしまうのだ・・・(多分?)。
さらには、頭を一撃で狙う捕食者は、頭部のような黒い点を攻撃するが、
その部分は、生存に直接損傷を与えるような急所ではない。
その付け根にある黒い点は、目を連想させる。
また、翅の裏面にある点線のようなしま模様が、その部分に集まり、
近づくと、その2本の突起を、ゆっくり交互に(触角のように)動かす。
多くの捕食者は、おそらく写真の左方向に飛び立つと予測するので、
予測が全く外れてしまうのだ・・・(多分?)。
さらには、頭を一撃で狙う捕食者は、頭部のような黒い点を攻撃するが、
その部分は、生存に直接損傷を与えるような急所ではない。
(以下の記事に写真が沢山ありますので、ご覧ください)
【虫たちの生き残り戦略⑲ 捕食者を欺く(5) どっちへ逃げる】
↓ ↓ ↓
http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2017-0516
【虫たちの生き残り戦略⑲ 捕食者を欺く(5) どっちへ逃げる】
↓ ↓ ↓
http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2017-0516
オナガシジミ(シジミチョウ科)
2019年7月29日06時58分 座頭石・青森
2019年7月29日06時58分 座頭石・青森
次は、やはり比較的珍しい(と思われる)オナガシジミ。
前後翅の裏面は、白地に黒い斑点模様で、後翅後縁がオレンジ色。
名前のとおり、尾状突起はやや長く、先端は白色である。
名前のとおり、尾状突起はやや長く、先端は白色である。
近縁の水色オナガシジミやウスイロオナガシジミとは、
後翅の裏面外縁部のオレンジ斑が前翅にもあるので識別可能である。
後翅の裏面外縁部のオレンジ斑が前翅にもあるので識別可能である。
ネット情報: オナガシジミ Araragi enthea
年1化で、成虫は暖地で7月、寒冷地で7~8月に出現する。
幼虫は、オニクルミなどの葉を葉を食べる。
アカシジミ(シジミチョウ科)
2019年7月29日07時05分 座頭石・青森
2019年7月29日07時05分 座頭石・青森
3番目に出会ったのが、青森県の一部で大発生することで有名なアカシジミ。
名前はアカシジミであるが、翅の色は雌雄ともオレンジ色がベースで、
翅の裏面には、白帯で縁取られた褐色の帯がある。
翅の裏面には、白帯で縁取られた褐色の帯がある。
ネット情報: アカシジミ Japonica lutea
年1化で、成虫は暖地で5~6月、寒冷地で7月に出現する。
幼虫は、ブナ科植物の葉を葉を食べる。
トラフシジミ(シジミチョウ科)
2019年7月29日07時18分 座頭石・青森
2019年7月29日07時18分 座頭石・青森
最後は、車に戻ってエンジンをかけたときに、飛んできたトラフシジミ。
運転席から見ると、変色したアカシジミの見えた。
しかし、何となく不思議な予感・・・?!
念のため車を降りて、止まるまで追いかけた。
⇒葉っぱに止まる瞬間を偶然見ることができたのだが、
着陸した直後に、向きを変えたような気がした。
また、垂直の面にとまるときは、頭を下に向けて、
尾状突起を触角のように動かしたりするようだ。
帰宅後、パソコンの画面で見ると、全く別のトラフシジミであることが分かった。
しかし、何となく不思議な予感・・・?!
念のため車を降りて、止まるまで追いかけた。
⇒葉っぱに止まる瞬間を偶然見ることができたのだが、
着陸した直後に、向きを変えたような気がした。
また、垂直の面にとまるときは、頭を下に向けて、
尾状突起を触角のように動かしたりするようだ。
帰宅後、パソコンの画面で見ると、全く別のトラフシジミであることが分かった。
翅の裏面は、むしろうすい焦げ茶色ベースで、やや濃い灰色のしま模様があり、
後翅の後縁にオレンジ斑と尾状突起を持つ。
後翅の後縁にオレンジ斑と尾状突起を持つ。
ネット情報: トラフシジミ Rapala arata
年2化(寒冷地は1化)で、成虫は暖地で3~8月、寒冷地で7月に出現する。
幼虫は、バラ科、マメ科、ユキノシタ科などの植物の葉を食べる。
・・・というわけで、2度と経験できないような一日でした。