東北6県の現状では、あまり意味がないのかもしれませんが、
県境をまたぐ不要不急の外出を自主的に避けていますので、
今年は近場の「だんぶり池」に出かける機会が増えました。
そして、あっという間に北国の早春が過ぎ去ってしまいました。
今回から3回に分けて、ある日(5月23日)のだんぶり池で見つけた虫たちを、
同定できた種類のみですが、写真撮影順に、すべて紹介したいと思います。
・・・と言っても、実は、
だんぶり池の東側にある100mほどの車道を、約1時間かけて往復して、
とりあえず見つけた虫たちを片っ端から写真に撮っただけです【注】。
⇒帰宅後に、比較的楽に同定できたのが約30種(雌雄が2組)なので、
約2分に1回は、次々と別の種が見つかったことになります
約2分に1回は、次々と別の種が見つかったことになります
【注】基本的な撮影スタンスとして、いつもとあまり変わらないのですが、
普通に歩きながら、目に見えた虫たちの写真を撮ります。
ですから、地面の落ち葉をや石、枯れ枝などをひっくり返して、
潜んでいる虫たちを探し出すことはしません。
また、葉っぱの表面にいる虫たちが、慌てて裏面に隠れた場合も、
そっと手に持って裏側を見ようとすると、地面に落下したり、
飛んで逃げてしまうので、よほどのことがない限り・・・しません。
もちろん、ビーティングやスイーピングもしません。
それでは、撮影時刻を表示して、順に紹介します。
アシブトハナアブ雌(ハナアブ科)【12:32】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
路肩に車を停めてから、助手席にあるカメラを手に持って外へ出た瞬間に、
目の前を飛んで、すぐに葉っぱの上に着地したので、とりあえず撮影しました。
目の前を飛んで、すぐに葉っぱの上に着地したので、とりあえず撮影しました。
⇒胸部背面の白っぽい模様が、光の反射ではっきりしませんが、
このあたりでよく見かけるハナアブなので、ほぼ間違いないでしょう。
このあたりでよく見かけるハナアブなので、ほぼ間違いないでしょう。
撮影は12時32分、本日最初の被写体でした。
多分セモンカギバヒメハマキ(ハマキガ科)【12:34】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
個人的に初見のハマキガなので、おそらくやや稀な種のようです。
ネット情報では、よく似た種が数種いますが、微妙に模様が異なるので、
セモンカギバヒメハマキでほぼ間違いなさそうです。
セモンカギバヒメハマキでほぼ間違いなさそうです。
アオハムシダマシ(ゴミムシダマシ科)【12:36】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
前回の記事で紹介したスゲハムシに雰囲気がよく似ていますが、
よく見ると、胸部が楕円形で長いので識別可能です。
よく見ると、胸部が楕円形で長いので識別可能です。
また、興味深いことに、本種にもスゲハムシ同様の色彩多型があります。
⇒だんぶり池周辺では、個体数はそれほど多くなさそうです。
ヒメクシヒゲガガンボ(ガガンボ科)【12:36】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
名前のとおり、やや小さめの雄の触角がクシヒゲ状になっているガガンボで、
ハチにベイツ型擬態しているのかもしれません。
ハチにベイツ型擬態しているのかもしれません。
⇒私は騙されませんが・・・?!
幼虫が水中で生活するためか、だんぶり池周辺で比較的よく見かけます。
マドガ(マドガ科)【12:38】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
2020年5月23日 だんぶり池・青森
日本固有種とされるマドガは、昼行性の小さな蛾で、早春から出現します。
⇒結構頻繁に飛び回って吸蜜しているので、
蛾の仲間とは思えない雰囲気です。
蛾の仲間とは思えない雰囲気です。
カタクリハムシ(ハムシ科)【12:42】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
胸部の雰囲気が特徴的な赤茶色の小さなハムシで、ユリ科植物の葉を食べます。
小さなハムシの仲間は、写真同定が難しそうですが、微妙な特徴があれば大丈夫です。
小さなハムシの仲間は、写真同定が難しそうですが、微妙な特徴があれば大丈夫です。
⇒このような赤いハムシの仲間は、葉っぱの上でよく目立つちます。
体内に不味成分を持っており、多くの捕食者が避けるので、
典型的なミュラー型擬態になるのだと思います。
体内に不味成分を持っており、多くの捕食者が避けるので、
典型的なミュラー型擬態になるのだと思います。
クロマダラエダシャク(シャクガ科)【12:42】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
2020年5月23日 だんぶり池・青森
よく似た模様の種が多い中で、運よく斑紋の絵合わせをすると、
何とか、クロマダラエダシャクと写真同定できました。
何とか、クロマダラエダシャクと写真同定できました。
⇒偶然か必然か、私にとっての初見の蛾でした。
アシブトハナアブ雄(ハナアブ科)【12:44】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
最初に見つけた雌に比較して、腹部が明らかに先細りになっています。
幼虫は水中で育つので、このあたりではよく見かけます。
幼虫は水中で育つので、このあたりではよく見かけます。
トゲカメムシ幼虫(カメムシ科)【12:45】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
2020年5月23日 だんぶり池・青森
すぐ上の写真に、さりげなく一緒に写っていたカメムシの幼虫。
この時期に老熟幼虫がいるということは、間違いなく幼虫越冬です。
ツノアオカメムシとならんで幼虫越冬するカメムシの代表だと思います。
この時期に老熟幼虫がいるということは、間違いなく幼虫越冬です。
ツノアオカメムシとならんで幼虫越冬するカメムシの代表だと思います。
キイロクビナガハムシ(ハムシシ科)【12:47】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
2020年5月23日 だんぶり池・青森
外見が似た数種(アカクビナ、ホソクビナガ、ユリクビナガなど)がいます。
ここでは触れませんが、微妙な特徴によりキイロクビナガと判断しました。
ここでは触れませんが、微妙な特徴によりキイロクビナガと判断しました。
⇒体色(上翅)は赤いのに、キイロクビナガハムシとされる件では、
多くのネット記事でも、そのことを揶揄(?)しています・・・?!
多くのネット記事でも、そのことを揶揄(?)しています・・・?!
本日の最後の写真となりますが、探索開始から15分経過して、
10種の同定可能な虫たちの写真を撮ったことになります。
ある程度予想されたことですが、最初は順調です。
10種の同定可能な虫たちの写真を撮ったことになります。
ある程度予想されたことですが、最初は順調です。
キクスイカミキリ(カミキリムシ科)【12:47】
2020年5月23日 だんぶり池・青森
細長い黒色のカミキリで、胸部によく目立つ赤い紋があります。
幼虫は、ヨモギなどのキク科植物の茎の中で育ちます。
幼虫は、ヨモギなどのキク科植物の茎の中で育ちます。
(次回に続きます)